2019年12月1日 第2回金融教育教材研究会のご報告
2019年12月1日に第2回 金融教育教材研究会を行いました。 今回の参加者は全部で8名、10月に入学されたばかりの方にもご参加いただきました。
各々自己紹介のあと、早速1つ目の教材『Riskn×Taken』をプレイ。 開発者による説明動画と学生会リーダーの牛山さんによる丁寧な説明があったため、難しく考えることなくスムーズに遊べました。
『Riskn×Taken』は金融商品の運用結果で勝敗を競うゲームです。 サイコロの目で決まる経済動向を読んで投資する金融商品を選択し、さらにサイコロを降ることでプラスにもマイナスにも転じる運用結果は、個々人の知識やスキルよりもリスクに対する考え方・性格が色濃く反映されます。 個人戦にも対応していますが、折角8名集まったので2人ペア4チーム戦を行いました。 金融商品の選択に与えられる持ち時間2分では各ペアの意見交換が大変白熱しており、投資の面白さを表していたように思えます。
【参加者の皆さんの感想】 ・実際の投資と違い、上げ下げの幅を重視して選んでしまったが、リスクを分散して投資した方が不況の損に備えることができることを改めて学びました。 ・日々のニュースやイベント等の上昇・下落がきちんと理解できていないことがあると感じ、自分自身の復習が必要でした。 ・人生ゲームのように遊べるので、金融などのとっかかりとして、学生向けの指導などに使えると思います。 ・経済動向がダイスの目で決まる点がかえって現実的でした。
次のゲームに入る前の休憩時間では、メンバーの石毛さんが差し入れしてくださった手作りのパンをおいしくいただきました。
おいしいパンで頭の栄養補給をした後は『Asset Allocation』をプレイ。 こちらは先ほどのRiskn×Takenと違い、頭の回転の速さが求められます。 経済市場を左右する出来事が起きたとき、経済の影響を受ける商品とその価値が上昇するかまたは下落するかを瞬時に判断するゲームです。 該当するカードの組み合わせを作って出すという遊び方で、1番にカードを出した人のみが得点をもらえるため、意見を交わして熟考する暇は全くありません。 一見難易度が高そうに思えますがルールがシンプルでテンポも良いため、文字通りゲーム感覚で気楽に楽しめました。
【参加者の皆さんの感想】 ・ドルと日本円の関係、国際の上昇・下落は高校の時に習った限りだったのでよい復習ができました。 ・イベント(出来事)カードを見て、プロパティ(商品)カードとトレンド(価値の上下)カードの選択がすぐにできなかったので、このゲームに慣れてくるといろいろな物の動きが身についてくると思います。 ・このタイプのゲームは勝ち負けにこだわる小さな子供には不向きかもしれませんが、ある程度の年齢で冷静に進められれば、カードのパターンの組み合わせごとに適切な判断が下せると思います。 ・各出来事・商品を単体ではなく関連付けて覚えていないと間違うので自分の記憶の弱いところがよくわかりました。 ・ある出来事についてどのような金融商品の価値が上下するのか議論ができて勉強になりました。
最後に、2つの教材で学んだ内容を踏まえて参加者の皆さんに研究シートを作成していただきましたので抜粋します。
・集まって知識を深めあうことができ、参加してよかったと感じました。 ・小学生や中学生がこのこれらのゲームをすることで苦手になることなく金融に関する知識を理解できると思います。 ・チームで相談しながら行なったので楽しかったです。 ・ゲームといっても奥深く、とても勉強になりました。いかに普段「ボー」とニュースを観ているのか反省しました。日頃からもう少し経済に関心を持たないと恥ずかしいとさえ思う今日の勉強会でした。こういったカードゲームで経済を学べるとは思ってもいなかったので有難い時間となりました。 ・このようなゲームを使うことで、金融などに興味があまりない人たちの突破口になってFP活動の一環に加わればいいと思います。 ・ゲーム(バーチャル世界)を土台に金融商品に対する考え方・扱い方を考えることができ、他の方の考え方(成功例)を知れたり、自分の考え方を客観視できてよかったです。 ・金融に関して"マイ虎の巻"を作っておいて、それをどんどん充実させていくとよい勉強になると思います。実際の経済事象に対して基本的な部分は瞬時に判断がつくようになりたいと思わせるゲームでした。また、バーチャルな投資だと会話も自由に出来て、相互学習に役立つと感じました。 ・個性の出るゲームなので非常に楽しめました。FPの試験では商品の上下はほとんどカバーされない箇所でもあるので、学習した知識の補強にもなったように思います。